演出家でいること

「魔笛」の稽古が始まって、3日。昨日は主催である東総文化会館で稽古をしました。11時半に入って、舞台を準備し、12時から子供達の稽古。14時から合唱団の稽古。17時からソリストの稽古。終わったときには、ぐったり。こういう稽古自は良くあることで、私自身は負担でもなんでもありません。しかし、終わったところで、考えることは一杯ありました。
今回は、ホール主催のものです。しかし、制作も初めてオペラをやしますから、どう対処していいかわかりません。ホールのほかの催しや、事務的作業もありますから、「魔笛」ばかりに関わっていられません。舞台の管理の方々も、同じで、基本的には、言ってもらえれば、なんでも協力します。と、おっしゃっていただいていますが、関わり方がわかりません。昨日も、本番の舞台での稽古ですから、なるべく舞台セットも、本番のものを示唆するものを置きたいですから、前日にお電話して、必要なものを用意してもらい、「一緒に準備していただけたら、嬉しいのですが」とお願いして、朝入ってみると、小屋の方は平台は出してくれていましたが、舞台にいらしてません。それで、呼んでもらって、お手伝いしてもらいました。万事がこう言った感じで、温度差が非常にあります。しかし、これは、ホール側が手を抜いているというのではなく、オペラと言うものが、どれくらいの規模のもので、稽古には何が必要で、どういったことが行われるのか。そういったことが、初めてやる場合には、わからないからです。それで、気持ちが入らない。面白みを感じてないからですよね。やはり、私も困ってしまいました。
残念ながら、予算も少なく、他のスタッフも本番一週間前くらいからしか、稽古に参加しません。必要な小道具も、全然揃っていません。稽古回数も多くありません。この状態で、通し稽古まで、私と演出助手とで稽古を回さないといけません。正直言って、昨日はがっかりしていました。ホールの方でやるというのだから、もっとモチベーションをあげろよ!って。しかし、稽古が終わって、かっかしている頭が覚めてくると、怒ったところで、知らないことはしょうがないと思い直しました。私がやることは、お客様のために、面白い舞台を創ることであって、人を責めることではない。興味が無いのだったら、興味が湧くようなことをやらないといけない。内容を創るだけではなく、公演自体を作り上げるのもまた、演出家の仕事なのです。
壊れた膝を抱えて、不安は募るばかりですが、多分、この先私がやらなければいけないのは、ただ、ただ、一生懸命、稽古をしていくこと。掛け値無しに、この公演に向かい合うこと。それだけです。きっと。昔から、仕事に対する労を惜しむことはしないできました。でも、敢えて苦労をするつもりで、来月の本番までは頑張ります。久しぶりにスタッフをやり始めたような気持ちで。まあ、演出家としてはぺーぺーですから、当たり前ですけどね(笑)。きっと、私の「魔笛」は最高の出来になるに決まってます。何せ、私のインテルは超高性能なのですから(笑)。
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by kuniko_maekawa | 2005-12-19 13:29 | オペラなお仕事 | Comments(0)

オペラ・レッスンのこと、演出のこと、舞台や絵画や色んなことを書きまくっています。


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