ジャズシンガー「Toku」

珍しく、ジャズのことなど・・・・。このところ、音のことや声のことを書いていたので、なんとなく、色んな声を意識して聴くようになっちゃって・・・・。
さて、基本的に、私は「歌う」ことが出来るならば、楽器であろうが、人の声であろうが、区別無く好きです。それでも、人の声が一番好きなので、それに近い響きを奏でるものに興味を惹かれます。例えば、木管楽器。直接吹くんですもんね。しかし、これは音がちょっと・・・。好みとしては、オーボエやサキソフォンなど。声の好みと同じで、あまり高い音色は歌っていても、耳がなじみません。どうも、低音フェチ(笑)。そして、弦楽器。これは大好きです。低音フェチではありますが、バイオリンの音色が一番好きです。その次がチェロ。もちろん、なんでも、弾く人の息と、音楽がそれにかみ合ってこないと、「歌う」と言う、感覚はもてません。ピアノでも、すごく歌ってくれる人が弾くと、楽器であるのに、人の声みたいに聴こえます。素晴らしい!
さて、話を戻しますと、この「Toku」さんと言うジャズシンガーの声が、私は、非常に好きです。クラシックの声は艶のある、ちょっと癖のある声が好みですが、他のジャンルの歌声に関しましては、ハスキーボイスが大好き。普段、クリアなものばかり聞いているからでしょうか?何か、声がかすれるという危うさが、ぞくっとしたりするのです。
ジャズの場合、音の醍醐味は、半音とかフラットな音です。つまり、純正律じゃない。その曖昧な音の流れに、本当にぴったりです。この場合、音程のことなど言っても意味がありません。
そして、英語の曖昧な音。これがクラシックだと、もちろん、クリアな発音がやはり求められるでしょうが、ジャズを聴いていると、この英語のジャンクな感じの発音こそ、ハスキーボイスと一緒に、耳を刺激される要因なのだ、と言うことは、このTokuのCDを聴いて気づきました。
彼は、ちょっと鼻にかかったような、ハスキーボイスですが、英語の発音が綺麗。何を言っているか、大抵聴き取れます。、まあ、私の英語力は別として、特に、好きな音色が「A」の音。例えば、「you say goodbay」と歌ったときの「bay」の「A」。文章では、うまく表現できませんが、ぽっかり、穴が開いたみたいな感じ。その空洞を鼻にかかった声がぼわ~ん、と、まっすぐに伸ばされてくる。これが、すっごく良い音色。なんというか、五感を刺激されちゃうのですね~。それに付随して「R」の発音と響きが好きです。「party」なんて、しゃべっても歌っても、曖昧な色気がある。それに、半音やフラットな感覚がすごく良い。彼の音の転がし方なんて、どきどきしちゃいます。元々、ハスキーでなければ、良い色の声音を持ってらっしゃるような気がします。それが彼の言葉の感性と、発音のよさで、なお更特別な声にしている感じ。私の好みにぴったり!この方はフリューゲルホルンという、サキソフォンの小型版みたいな楽器も演奏されるのですが、こちらも歌が聴こえてきて好きです。音も低くて心地よく、このところ、ちょっと彼にはまっているのです。
オペラ歌手の身体を使っての声も、本当に素晴らしく、この世界に居ると、やはり至上の喜びも感じるのですが、違うジャンルの歌手も、伝えるものが「想い」であり「言葉」であることには、かわりがありません。彼らは、訓練して声を作ることをしないかもしれませんが、「心」を作ることをいつもしているように感じます。そして、それをストレートにお客様に伝えたいと願い、世界中に出て行く。オペラ歌手は「声」第一主義に陥っている間に、もっと単純な「心を作ること」を楽しんでも良いのではないかと思います。聴いてくれなければ、私たちの存在なんて無いも同然。どんな形でも、心を動かす「声」を持っている歌手は、それだけで私には尊敬する人たちなのです。
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by kuniko_maekawa | 2006-04-21 19:58 | トレーナーのつぶやき | Comments(0)