2006年公演「魔笛」

この間、スタッフに写真を送ってあげようと思って、2006年に東総文化会館でやった「魔笛」の写真をDVDから取り込みました。

久しぶりに観たらば、素晴らしく綺麗だったので、ちょっとアップしちゃいます。

その頃はVDを持っておらず、こういうことが出来なかったので、ブログでも文章だけの御紹介だったんですよね。

舞台美術:二村周作さん、照明:稲葉直人さん、衣装:前岡直子さんという、前川のベストクルーで創ってもらった舞台です。

御堪能あれ!

e0022232_13463885.jpg

e0022232_13502169.jpg

e0022232_13504781.jpg

e0022232_13511058.jpg

e0022232_13512063.jpg

e0022232_1352419.jpg

e0022232_13523188.jpg

e0022232_13531287.jpg

e0022232_13534860.jpg

e0022232_135489.jpg


まあ~、ほんっとに綺麗な舞台を創ってもらいました。
生で御見せできないのが本当にもったいない!

これは私の宝物の舞台。

舞台美術家の二村君も、照明の稲葉君も、衣装の前岡さんも、今や売れっ子プランナーです。
この時、偶然にも終結できたものラッキーでした。

たった3年前の舞台ですが、もうかなり遠い昔のよう。

スタッフとの関わりも、この時よりは、近くて遠い感じになっています。

写真を整理しながら、改めて、この時どんな思いで、スッタフたちや歌い手たちと関わっていたのかを思い出しました。

今はそれぞれの人たちと、もっと仲良くなり、言い合えることも多いですが、この時始めて仕事をする彼らとは、もっと距離を持って、緊張しながら話してた。

「わかってくれている」と言う信頼を作っている最中だった。

それが、この舞台を創ったのかもと思います。

慣れていくことは良いことであり、逆に怖いことでもあります。
特に、人との関わりに置いては。

初心に帰るために、この写真はずっと手元に置いておこうと思います。

これからもっと、良い舞台を創るためにも。

今はちょっと人との関わりに疲れています。
でも、なんでも自分。

相手とのかかわり方を決めるのも、自分ですね。
この舞台を創ってくれたスタッフたちに、本当に心から感謝です!(^^)
[PR]

by kuniko_maekawa | 2009-08-28 14:05 | オペラなお仕事 | Comments(0)

「稽古場Vol6 リア王」スナップショット!

お待たせしました。
先日19日と20日にやった「リア王」のスナップショットをアップします。

ただ、VDを置いた位置が悪かったので、あんまり画像が良くなく、なんだかわかりませんが、取り合えず、雰囲気だけでもお伝えできるかな~。

まずは19日。

基本的には客席を人数分、エリアの周りに置き、動く場所を真ん中に集約して、読み手はそれぞれ「ホーム」と呼ばれる、場所を確保し、動きたい時に動いて行くという感じ。
e0022232_15113486.jpg

e0022232_15114613.jpg

e0022232_1512098.jpg

e0022232_15121010.jpg

e0022232_15122077.jpg

e0022232_15123096.jpg


センターにおいていある、三角形のオブジェらしき物や、右側にある月らしきものは、普通の間接照明です。みんなが手に持って歩いているものとかも、それぞれ部屋の中にあるものを持ってきていただきました。

三角形オブジェとお月様は、照明をやってくださったASGの稲葉直人君の私物(^^;)。
ちゃんと対応できるように、細工をしてきてくださったんだそう。

今回のコンセプトは、「音に刺激された身体と空間を創る」と言うもの。

なので、照明も打ち合わせはしませんでした。

最初は間接照明だけでやろうとしてたんだですが、さすがに台本を読まないといけないと言う事がシビアなものになってきて、稲葉君の方で色々と手当てを入れてもらって、こういう空間になりましたが、彼も、読み手の台詞と動きを見ながら、ライブで明かりを創っていました。

これはたった一夜の一度だけの空間です。

二日目の20日は、逆に動かずに、本来のコンセプトに近い、「音」の刺激を求めてみました。

前日、センターを守ってくれた三角オブジェはそのままで、今度は、その三角を囲んで客席を円形に設置し、読み手は、その客席をぐるりと囲む状態で、お客様からは、読み手の顔が見えない状態を作りました。

明かりも、前日とは違って、手元明かりとして読み手の椅子につけた、クリップライトと間接照明のみ。

動いたのか動かないのかわからないくらいの、明かりの中で、声だけがお客様の頭の上を色んな方向にトンで行くという感じ。
e0022232_15203570.jpg


なんか新興宗教の集会みたいになってますが、これが結構評判が良かったんです。

門仲天井ホールは、この窓を開けて夜景を楽しみながらライブが出来るのが、また楽しい空間です。

前日は、明かりを創っていたので、途中からカーテンを開けて夜景を入れましたが、20日は最初から窓を開けて、暮れていく夜景も合わせて、空間を作りました。

そうすると、聞き手のイマジネーションを誘うらしく、物語りにのめりこんだという感想が多かったです。

本当に、聴いていただいたお客様には、大感謝です!

いつもは「稽古場」は無料公開をしています。

今回は、カンパと言うこともそうですが、これから続けていくために、試みに参加していただくという意味でも、入場料を設定しました。

にも関わらず、予想よりも多くのお客様に足を運んでいただき、読み手も私も本当に気持ちよい空間を創らせていただきました。

読み手の皆さんも、すべての方々が参加費を払っての公演でしたが、なんと言うか、オペラ歌手の可能性はいかほどかと改めて感動しました。

やはり、音を扱う人たちの耳はすごい!

私の放つ様々な言葉を、瞬時にキャッチして、声の音を変えてくださるのもそうですが、キャッチするスピードが速い。ってことは、かなり風通しが良いということ。

こんな不思議な創り方をしているにも関わらず、まるで何ヶ月も稽古していたような、チームワークが生まれていました。それだけ、自分を放してくださっていたというのが嬉しかったですね。

何より、オペラ歌手としては、それぞれが舞台を踏んだ経験がある人たち。

客に対しての責任がちゃんとあります。

決して「勉強」とか「経験」ではそこに居なかった彼らに脱帽です。

藤原歌劇団団員の中村靖さん、柴山昌宣さん、藤原歌劇団準団員の折河宏治君、江口浩平君、上田誠司君、松田麻美さん、宮本彩音さん、楢松雅子さん、そして普段は演出家の恵川智美さん、本当にありがとうございました。
彼らが本職でも素晴らしいのは、才能だとはっきりわかった夜でしたね(^^)

照明の稲葉直人君は、毎回私の作品に明かりを出してくれる人ですが、いつもいつも演出に添いながら、良い感じで裏切ってびっくりさせてくれる人です。

私の今のキャリアでは、中々大きな舞台を彼とやる機会は無いのですが、どんなものでも、その時私が望んでいる形で、現場に居てくれる貴重なスタッフの一人です。

こういうライブ感のあるものをやっていると、当然、感性だけの話し合いになってくるので、今回はいつも感じないことも、感じながらのコラボでした。それも新鮮で面白かった。

時間と予算があれば、もっと違うことも出来たのでしょうが、それはどこの現場でも思うこと。
いつか彼の心にも叶う現場を一緒にやれればと思い続けています。本当に感謝、感謝!(^^)

こういった試みの大きな目的は、「経験」ではありますが、今までと違って、外側への発信を考えたのは成功でした。

私の創る場には、関わる人たちを「観て」「知って」帰っていく人が居て欲しい。

どう変容していくかはわかりませんが、「稽古場」は更に進化して、続けて行くと思います。

本当に、参加してくださった方々、客席に座ってくださったお客様、心の底から、感謝しています。

ありがとうございました!
[PR]

by kuniko_maekawa | 2009-08-26 15:44 | 稽古場 | Comments(0)

音楽を踊る

この間、BSでパリ・オペラ座のエトワール、パトリック・デュポンの引退公演までの間をドキュメンタリーで追っていました。

最近はバレエネタが無かったので、いきなりの引退って文字にびっくり。

そうか~、もうそんなに踊ってるのか~・・・・・。

これからもフリーのダンサーで踊っていくみたいですが、時代は変わっていくんですね。

さて、この人がインタビューの中で、面白いことを言ってました。

彼はソロで踊るよりも、パートナーと踊る方が断然好きなんだそうです。

理由は一つ。

「お互いの音楽性がぴったりあったときに素晴らしい快感を感じる」から。

おお~、これってすごいっ!

踊りの映像を見ていても、彼の踊りにはフレーズが見えてくる。

音楽とぴったりです。

すごいのは、音が終わって楽器の響きだけが残っているような部分までがカウントに入っていると言う事。

でも、こんな残響、ライブでしかわからないはずだから、音楽の中に身体を完全にあずけているってことですよね。

テクニックやスタイル、容姿はもちろん、この音楽性があったから、彼は現代で最高のエトワールになれたのかと初めて知りました。

彼のパートナーたちは、彼と音楽性を共有した人たち。

だからこそ、誰でも良いとは言えず、彼によって音楽性を見出されたパートナーも居ました。

映像を見ていると、本当にぴったりです。

二人が楽器になったみたいに、最後の音までも、二人の息が同じ。

音楽性が同じと言うことは、同じ息遣いが出来るってことですもんね。
これは本当に気持ち良いだろうと思います。
どれほどの快感があるんだろう・・・・・。

もうちょっと早めにしっとけば、観にいったのに~!

でも、面白いことに、引退公演の後、フリーのダンサーとなって踊ることになっている、モダンダンスでは、音楽ではなく、心を見ろと振り付け家に言われて、苦労していました。

これもなんだか変わる気がします。

音楽と言う、束縛の中にある開放感と、心のままに動く感性の自由さは、時として自分を混乱させますから。

こういう人と空間を創ったらば、どんなことになるんだろう・・・・。

お互いに、心を自由にして空間に立ったらば、どんなことが起こるんだろう・・・・・。

「リア王」の時もそうでしたが、自分を解放させて感性を自由に動かすのは、恐ろしい快感があります。

同時にそれは「わがまま」にもなりえ、パフォーマンスと言う意味がなんなのかわからなくする。

それでも憧れますね。
ただ、ただ感じるままに自分を表現できたら、どんなにか・・・・・。

色んなことを考えながらドキュメンタリーを見ていました。

私は基本、自分がダンサー系かもしれないって、最近思っています。空間の真ん中の豆粒で居るのが一番好き。

これからは、きっと、もっとそうやって物つくりをしていきます。

とはいえ、冷静に対処しなければいけない仕事も山盛り(^^;)

感性の遊びはちょっと置いといて、またいつもの仕事にいそしみます!

「リア王」の画像は、来週くらいにアップできそうです。

どうぞ、お楽しみに!(^0^)
[PR]

by kuniko_maekawa | 2009-08-23 13:50 | トレーナーのつぶやき | Comments(0)

「稽古場Vol。6 リア王」無事、終了!

昨日、「リア王」の公演が終了いたしました。

両日の舞台稽古、本番と、思ったよりもお客様が入ってくださり、嬉しい誤算が沢山ありました。

今回は、二日間の公演を二パターンに分けて感性を止めずに、「リア王」を表現媒体にしてみました。

その結果、19日の方は、台本を持ったままでしたが、ある程度自由に身体を動かして行き、耳と目の刺激で空間を作りました。

二日目の方は、逆に、お客様を中心に円を描くように座っていただき、その周りを読み手が囲い、動かずに「朗読」をいたしました。

ただし、客席の真ん中には間接照明が一つあり、ホールの特色である大きな窓を、カーテンを開けて夜空を見せながら、読み手の手元明かりだけが動いていくという、耳を刺激する空間を作りました。

照明操作をお願いしたのは、ASGの稲葉直人さん。

今回は、明かりもライブで作っていきたかったので、稽古にきてもらって、みんなの読んでいるのを聴いてもらったら、後は本当に簡単に用意するものだけを決めて、ホールに行きました。

用意したのは、間接照明を5,6灯。

普段部屋で使っているものです。

それを稲葉君が操作できるようにしてくれて、実際の照明と同じような情景が生まれ、幻想的な空間になりました。

まだVDを整理できてないので、ビデオショットを撮りましたらば、改めてアップします。

それにしても、今回参加してくださった、オペラ歌手&演出家さんの風通しの良いこと!

自分で選んだとはいえ、ここまで自由に身体と言葉を扱ってくださるとは、かなり嬉しく予測を裏切られました。

私はといえば、「道化」と言う役の台詞を覚え、その言葉を頼りに、身体を動かしたり、明かりを動かしたりしながら、確実に自分の中に生まれる欲求を感じられて、かなり面白かったです。

観てくださった方々も、それぞれ楽しんでくださり、特に動かなかった20日の朗読に関して、色んな感想があったことが私の一番の収穫です。

とにかく、可能性と言う物は、知らないことを経験するから起こってくる、ということが証明された夜でもありましたね。

参加してくださった方々、客席に座ってくださった方々、本当にありがとうございました!

詳細は、これから順にアップしていきますね。
お楽しみに!(^^)
[PR]

by kuniko_maekawa | 2009-08-21 14:06 | 稽古場 | Comments(0)

「稽古場Vol6 ~ リア王 ~」のお知らせ

本番までトップに置いておきます。
新しい記事はお隣をご覧くださいね~(^^)

稽古場Vol.6「リア王」
~言葉と声と身体を使ってシェークスピアを読む?の巻き~

★「稽古場」とは?
ある一つの演目を心ゆくまで「稽古する場」として、2002年に活動を開始しました。
「場」を共有すると言うことで、演出、歌手、演奏者ともに稽古場代を参加費にし、あらゆることを試し、稽古場を成立させるということがコンセプトです。
6回目となる今回は、その可能性をもう少し広げて、「音」としての言葉とそれに刺激を受ける身体を創ってみたいと思いました。選んだ演目はシェークスピアの戯曲「リア王」。
実の娘に裏切られ狂王となった悲劇の台詞を、私たちがどう捉え、刺激され、そして空間を動かしていくのか・・・・。
客席に座った方々も、空間を創る参加者として存在することが「稽古場」の面白さです。そのため、今回は午後枠と夜の枠と二つの枠を設けました。
午後はリハーサルを兼ねて、空間を明かりとともに創っていく舞台稽古作業。
夜はその舞台稽古によって出来上がった箇所をリーディングする「本番」の作業。
どちらも参加可能です。「稽古場」の意味は、参加してくださった方々一人ひとりの中にあります。
皆様の御来場を心からお待ちしています!        「稽古場」主催  前川久仁子

読み手 中村靖、恵川智美、柴山昌宣、前川久仁子、松田麻美
        折河宏治、江口浩平、宮本彩音、楢松雅子、上田誠司

照明 稲葉直人(ASG)  協力:荒川はるか

2009年8月19日(水)
20日(木) 両日:14-16(舞台稽古) 18:30-20(本番) 
    舞台稽古:500円  本番:1000円  舞台稽古・本番通し:1,200円

門仲天井ホール(都営大江戸線徒歩1分、東西線門前仲町徒歩3分)

★今回はチケットではなく、受付でお名前を確認し、精算入場となります。ですので、あらかじめ御予約をいただきたいと思います。このブログのコメントでも構いませんし、graziadioamore@yahoo.co.jp (前川)
で受け付けます。

どんなことになるか想像も付きませんが、参加してくださる方々と、思う存分楽しみたいと思います。
多分、面白いのは昼の枠かな~。

きっと四苦八苦しながら作っているでしょうから。

今回入場料をいただくのは、こういう催しをすると、必ず花束とか差し入れとかいただくので、それならばカンパしてくださいという主旨のもと。

私たちの試みを続けさせていただくためにも、御協力ください。

予約はこのブログでも受け付けます。
非公開コメントにしていただいて、お名前をお知らせください。

さっそく予約いただいた方もいて、なんだか楽しくなりそうです!

御予約、お待ちしています!
                
[PR]

by kuniko_maekawa | 2009-08-19 10:53 | 稽古場 | Comments(0)

台詞を覚えるの巻き

さて、今日も「リア王」の稽古は続きます。

明日、一回稽古したらば、もうホールに行きますので、なんとなくまとめていますが、今回は「生み出すことをみせる」というのもコンセプトなので、台本に慣れるために、何度か読んでいるという感じ。

朗読ですから、読み手は台本をそれぞれ持って読みますが、止まったままでは結局台詞が動いてこないので、いつの間にかみんな勝手に動き出してきます。

そこで、困るのが照明。

今回のもう一つのコンセプトは、「空間も刺激すること」。

つまり、読み手の台詞の音を聴いて、明かりが動いて空間を創ると言う事なんですが、そのために用意されたのは、間接照明。

普通にみんなの自宅にあるものです。

これとホールにある常設の照明を使って、操作してくれるのは、ASGの稲葉直人さん。

いつも私の演出作品に関わってくださっている照明家。

普段、作品を作っているときは、まずある程度出来上がったところで、稽古を見てもらって、それから打ち合わせをしてプランを立てるという感じなんですが、今回は、このプランを立てると言う部分を、ライブで行おうと思っています。

ここ二日くらい、稽古場に来てくれて、私たちの読むのを聴きながら、彼的に色々と考えていることはあるみたいですが、如何せん、私が読み手の中に居るのと、明かりを創ると言う作業も、読むことと同じと考えているために、プランは曖昧なままでホールに入ることになりました。

と、言うより、決められないのですね。
当日、何が起こるかわからないから(笑)。

しかし、それこそが狙い。

何もかもを創りだす瞬間を「創って」みたい。

ってことで、私の中の新しい試みは、台詞を覚えてみるってことです。

どうしても台本を持っているので、明かりを完全に落とすことが出来ず、間接照明だけでも、暗さに慣れないことが怖い。

読み手が読めなくなると、成立しませんよね。

照明家も、一度くらいは明かりを落としたいだろう。

私自身も、台本があるがために、明かりとのコラポレーションが出来ないのは、ちょっと不本意。

かといって、すべての台本を覚えるのは無理かなあ。

なので、私の長台詞を一箇所、覚えてコラボすることにしました。

しかしながら、今まで覚えるという作業をしたこと無い私。

中々頭に入らないのが現状。

ほんとにオペラ歌手とか役者さんはすごいっ!

どうやって二時間のものを覚えるんだろう?????

なんとか言葉は入ってきましたが、本番どうなることやら。

でも、こうやって読んでいること自体が私に取っては経験です。

今まで使ったことのない、身体の可能性を見つける。

そこに生まれる感情に気付く。

これをやりたいからこそ、「稽古場」を企画します。

とにかく、私は結構おたおたし、言葉を聴き、稽古場を成立させています。

この形が、そのまま19日と20日に皆さんの前に出ます。

どうぞ会場にお越しください。

本当に面白いですから~!(^^)
[PR]

by kuniko_maekawa | 2009-08-16 23:22 | 稽古場 | Comments(0)

自由になること

さて、「リア王」の稽古が佳境に入ってきました。

と言っても、3日に稽古をしてから、物理的に私のスケジュールが増えたことと台風の影響で、稽古はほぼ10日ほど空いてしまいました。

昨日久しぶりに稽古場に戻って、読み始めたらば、なんだか感覚が戻ってこない。

今回の「リア王」は自分でも読みますから、読み手の音をまとめている場合じゃなく、自分の音も作りたい。

けれど、物理的に演出を担っているわけだから、取り合えず、自分も自分で演出しなきゃ・・・・。
そのために私が最初にやることは、耳を開くこと。

私は、自分で言うのもなんですが、こういうことをやっている時、結構感覚を開放できます。

というより、開放しないと出来ない。

その感覚は、上手く言えないけれど、身体の中に風が常に流れている感じ。

一度息を吸ったらば、ず~っと循環されていて、それと共に自然に声や身体が動く。

なので、一度その状態に入ったらば、まず耳が開きっぱなしになります。

これも不思議なもので、目で見ているものは現実感がありすぎて、感性を刺激しないみたいなんですよね。

なので、今回も私はほとんど台本を見ながら、耳だけ開いて、感じたことを勝手に言い放って稽古場を動かしています。

この私の感覚を楽しんでもらえれば、稽古場はかなり動きます。

耳と耳が刺激しあって、自然に身体が空間を創る。

今回の読み手の皆さんは、かなり風通しがよく、かなり真面目に取り組んでくださっています。

しかし、時として稽古場が動かない時がある。

昨日も久しぶりだったせいか、ちょっとそんな感じでした。

頑張って動かしてみようと思うのですが、これがまた余計な力みを産んで、結局から回りする。

役としての台詞を喋るのもそうですが、私はこの台詞と言う物を、もっと自由に泳がせたい。

シチュエーションは、自分を裏切らないと動きません。

ネガティブな台詞を、ただネガティブに読むだけで感情は表現できるかといえば、疑問。

そこを裏切って、違う切込みがどれだけできるかで、台詞の自由さが決まると思っています。

最大の問題は、私の耳が開くか開かないか、やってみないとわからないってこと。

昨日は実は、ちょっと開きにくかったんですよね。

そしたら、読み手が持ってきたシチュエーションに巻き込まれそうになって、空間が動かなくなった。

なんとなくがっかりして落ち込んだので、一緒に参加してくださっている演出家のEさんと、照明君とで夜ご飯を食べに行きました。

そこでも「なんかすっきりしません~」みたいなことをぐたぐた言ってると、Eさんが「前川の感覚はコンテンポラリーダンサーみたいだ」と言って慰めて?くれました。

なるほどね・・・・。

コンテンポラリーダンサーがどんな感覚かは正直わからないけど、ダンサー的ってことはわかるかも(笑)。

そう思ったらば、なんだかやるべきことも見えた気がして、今日の稽古はいつもの耳が戻ってくれたみたいでした。

この前川のおたおたぶりも、かなり面白いパフォーマンスになるはず(^^;)

とにかく、会場にお越しください!

まだまだお席はありますよ~(^0^)!
[PR]

by kuniko_maekawa | 2009-08-15 22:14 | 稽古場 | Comments(0)

自信と言うもの

いや~、12日までの10日間、ちょっとバタバタと過ごしていました。

取り合えず、今日からまた普通の?生活に戻れる~。

何をしていたかと言うと、あるマスター・クラスの現場に制作補助で入っておりました。

マスター・クラスと言うのは、ある技術において最高レベルにある講師を招いて、受講するというと言うもの。

今回も歌手兼演出家とコレペティストの二人がマスターで、レベルの高いクラスが実現していました。

受講生は18人。
テープ審査等を経て集まってきた方々で、東京のみならず、関西、名古屋からも参加。

最終日には、それぞれ受講したアリアやアンサンブルをコンサートとして発表しました。

10日間、彼らと一緒に過ごしながら、色々と感じることも多かったのですが、何より思ったのは、彼らにとって「自信」を持つと言う事が、すごく大変なんだと言う事。

彼らは、それぞれ決して安くない受講料を払い、地方から情報を探して単身出てきて、こういうクラスを受講するということでもエネルギーは十分。勉強したい意欲も人並み以上だと思います。

さすがにテープ審査で、選ばれただけあって実力も十分。

年齢も様々でしたが、共通していたことは「自信」が見えなかったこと。

誤解の無いようにお願いしたいのですが、彼らが弱く見えたのではなくて、すごく「謙虚」だったからです。

マスター・クラスを受けに来たのだから、教えてもらいたいものは沢山あっただろうと思いますが、それだけに神経が集中しているみたいに見える。

これは、いつも御一緒する若い人たちに感じることですが、彼らは実力を認められ、選ばれてこの会場にいる。

外に出れば、ある程度の歌う場所をもらえているかもしれない。

確かに若いけれども、大学院やコンクールや、所属団体との関わりを観ても、良いレベルにいます。

なのに、こういう「~クラス」となると、途端に彼らの中の可能性が塞がってしまう。

日本人は本当に「教えてもらう」と言う優劣に敏感です。

誰でもすぐに「先生」と呼ぶし、言われたことをちゃんとやろうとする。

それは大切なことですが、対等のコミュニケーションをしない方が楽だと言う事も事実だと思います。

いつも「先生」と呼ばれる側の私にしてみれば、そこに苛立ちを感じる。

学校機関に入っていればしょうがないことですが、直接教えてない歌い手さんでも、サディスションに感動してくれて「もう、先生ですから」と言ってくれる。

でも、それだと受けっぱなしになってしまって、結局自分の身にならないとこちらは感じています。

つまり、同レベルのコミュニケーションをして、初めて相手を信頼して受け入れているということを、こちら側は感じると言う事なんです。

じゃないと、私のロボットを作ることになってしまう。

言われたことをちゃんとやろうとするのは、最初の一歩としては大切なこと。

一歩進み始めてわかったことは二歩目を進ませてくれる。
それは一歩目が足を支えているわけで、誰かが手を引いてくれているわけではありません。

自分の足で進めている自分を力強く思うこと。信じること。
これが「自信」です。

普段、自分の中に無いものを引っ張り出してくれる人と出会うことはとても大事なことで、こういういマスター・クラスに参加することは、その近道です。

ですから、大いに参加した方が良いと思いますが、必ずしも、相手の言っていることが自分にとって良いかはわからない。

こうい時、自分に「自信」がないと自分にとって正しいことをチョイスできなくなります。

これは、お客の前に出るときも同じことです。

勉強のために、経験のために、舞台に出るのは誰しも同じ。

けれど、そこに立った時に、どれだけ自分を信じていられるかで、お客に対する責任の果たし方が違います。

勉強にお金を払うのは嫌でスモンね。

ともあれ、今回の受講者の方々は、本当に頑張りました。

勉強したく、経験したく、そして得たかったものをそれぞれ持って次の現場に帰って行きました。

私にしても、得たものは沢山。

これをまた「自信」にして、次の現場に向かいます。

今日からは4日間は「リア王」漬け。(^^)

まだまだお席残っています!
御予約おねがいしま~す!(^0^)
[PR]

by kuniko_maekawa | 2009-08-14 12:24 | トレーナーのつぶやき | Comments(0)

なんだか忙しいです(><)

ただ今、ある公開レッスンの制作補助の仕事をしておりまして、毎日ばたばたと忙しくしております。

本当は「リア」のことなど、沢山書きたいことがあるのですが、また腕が痺れてきまして、PCをお休みせねばならなくなりました~(@@)

ただ、稽古は面白く進んでいるし、公開レッスンを脇で観ていて、感じることも沢山あるので、またゆっくりですが、随時更新していきますね。

「リア」の御予約、まだ受け付けています。

歌い手の耳はかなり面白いですよ~(^^)

気温が変だったり、天気が変わりやすかったり、今頃梅雨のような感じですね。

皆さんも体調等、崩されませんように!

また、お目にかかります(^^)
もうちょっとお待ちくださいね。
[PR]

by kuniko_maekawa | 2009-08-07 23:07 | トレーナーのつぶやき | Comments(0)

台詞を自由にする

さて、先の記事でも書きましたように、現在、「稽古場Vol6 リア王」の本読みが続いています。

今日で三回目でしたが、中々毎日集中力一発!みたいな稽古をやっているので、エネルギーが日に日になくなっていくのがわかったりして・・・・・(^^;)

一日目に顔合わせと本読みをした時に、10人の声がかなり面白いトーンで集まったのは良かったのですが、原作の戯曲をカットしてカットして作った台本だったにも関わらず、軽く2時間かかる。

読み手の皆さんは、さすが、若くても舞台経験を肥やしにしている人たちばかりなので、考えて読みこなしてくださるのですが、それでも、声の面白さだけではこの2時間は埋まらない。

ってことで、必死になって新たに台本をカット。

そういう意味では、今回、物語を作ることがメインではありませんので、少々話の流れが変わっても気にしないモンね~と割り切って、9ページ分をばっさり切りました。

すっきりしたところで、やっと稽古開始です。

昨日、今日と私たちがやっているのは、「台詞を自由にする」こと。

先にも書きましたが、読み手の皆さんは本来の職業はオペラ歌手(私ともう一人演出家はいますが)。

声を出すことには問題もなく、元来、楽譜をちゃんと読んで勉強するという真面目さも取り合わせていますから、最初からちゃんと役を作って喋ってくれる。

それだけでも人前に出すには十分作品として成り立つのですが、今回のコンセプトは「言葉の刺激を受ける」ことですから、自分たちの範囲を広げないと、身体は動いてくれません。

つまり、台本として台詞を扱っていると、枠が出来てしまう。
文字通り「リア王」を読んでしまいます。

それでは空間が動かない。

私が考えている「言葉の刺激」と言うのは、自分を裏切ることです。

役を解釈して、筋通りに読み込んだ言葉を作るのじゃなく、ダイレクトに言葉のもっている意味に身体が反応したい。

例えば、リアが自分の国を分割するのに、それぞれ娘たちが自分に示した愛情に対して土地を分ける時、長女には「夫の子孫に対して」土地を分けるといい、次女には「お前とお前の子孫にたいして」と言う。

そこに長女に対するリアの愛情と、次女に対するリアの愛情の違いは明らかです。

この台詞を喋るリアの方は当然わかって喋るでしょうが、それでもわざとその違いを見せるか、それともなんでも無いようにその台詞を喋るか、長女に対して申し訳なさそうにするか、次女に対して愛情を過多に見せるか。

パターンは如何様でもあるのですが、そのパターンを読み手の感情で自由にチョイスしたい。

受けても、そのパターンによって、それをそのまま受け取るのか、裏切るのか、瞬時に判断して方向性を変えたい。

こういうパターンの裏切りが、次に受ける相手を翻弄し、台詞がまったく違う意味を持ってきます。

それと同時に、身体が自然に動いてくる。

思考から動きへの信号が至極自然に起こってくるのですね。

そうなると、当然、空間も動きます。

ある場所が出来上がってくる。

これをまた次の読み手が壊していく。

空間を裏切るのは、明かりであっても、音であっても良い。

それに動揺することさえ、シチュエーションのパターンを変えると言う事になります。

言葉にすると難しいですが、とにかく、まずは台詞と言う物に捕らわれないで勝手にシチュエーションを変えていく作業をし、台詞をもっと自由に泳がせることをしばらくやっています。

そういう意味では、どんどんと思考を発展させて、スクリュー的に要求を投げていくので、頭で考えることなく、皆さんテンションをあげて動いてくださるので、稽古場はいつも大爆笑の渦(^^;)。

今の段階が一番面白いかもしれませんね(笑)。

もうしばらく、この作業をやったらば、またまともに読むというところにも戻っていきます。

本番までには、まだ変容していきそうなので、今のところ、昼間と夜とどちらが面白いかわかりませんが、余裕があれば、両日観ていただくのが一番良さそう(笑)。

もし、そういう方がいらっしゃれば、お知らせください。
割引しますので。

何はともあれ、どうぞ、会場にお越しください。
相当面白いことになっていますので(^^)

それにしても歌手という人たちは素晴らしいです。
身体が声を出すと言う事が、ちゃんと訓練されている。

この企画をやって、本当に良かったと思います。

感謝しつつ。

とにかく観に来てください~!!!(^0^)
[PR]

by kuniko_maekawa | 2009-08-01 01:15 | 稽古場 | Comments(0)