「ポッペア」は稽古中(^^)

いやはや~、ほんっとに御無沙汰しております~(^^;)

毎日毎日、いったい何をしているのかわかんなくなるくらい、忙しかったです~。

原因は・・・・・自分。

え~、え~、何をやってもいつも、誰の責任でもなく、自分の責任なんですわ~(--#)!

わかっていながら、押せ押せになってしまうのはいつものことです。

さて、現在の私が何を抱えているかというと、まずは「ポッペア」の音楽稽古。

この公演は「音演出」をするために興しているものですから、歌い手さんたち、ピアニスト君、そして私で毎回言葉を紡ぎながら、稽古を進めています。

これ自体は本当に素晴らしい時間で、特に今回は、才能ある歌い手さんたちが集まってくれましたから、(いやいや、いつも、才能ある人としかやらないんですけどね)稽古が最高に楽しい~(^0^)。

いつものごとく、何が出来上がっているのかわからない感じではありますが、そこはまた私の問題なので、これからちゃんと作って行きます。

それから10月と来年の1月にやる公演のための訳詞。

ほんとにね~、こんなの自分がやるってわかってるんだから、さっさと始めれば良いのにさ~、つい、誰かに振ってしまいたくなり、時間を置いている間に、締め切りが重なりました(;;)。

それから教会の事務のお仕事。

これも、私のスケジュールを加味してくださって、十分に出来る範囲でのお仕事であるにも関わらず、他をちゃんと整えないから、しわ寄せが・・・・。

そんで間に大学に顔出したり、実家の揉め事に首突っ込んでたりして、気が付いたら、足が固まってました。

ふんっ!

このところ、頚椎の方が厳しかったので、足はほとんど接骨でも触らなくて大丈夫だったから油断してました。

一週間ほど前から、どうも「つる」な~、と思ってて、そろそろ行かねばやばい・・・・ええ、もうその時には遅し・・・。

一昨日から足が固まって動きません。

ああ、そういえば、去年も3月のひどいスケジュールの最中に足が固まってたジャン・・・・。

なんで学習しないのか・・・・。あほですね。私ってば・・・。

ってことで、日々、己と戦いながら、でも楽しくやっています。

今年、ぶち当たる?壁はどれも大変だけど、新鮮で楽しい。

生かされて任されるというのは幸せです。実感・・・・。

さて、そういうわけで、7月公演の「ポッペアの戴冠」。

音楽稽古を粛々と進めています。

MMCで言う、音楽稽古とは、台本を読むこととほぼ同じです。

特に今回は、17世紀の作品で、色んなところで書いたり話したりしていますが、現存する筆写者不明の2種類の手稿本には、歌と低音部しか書かれてません。

つまり、白玉がそのまま残っているのみ。

そのためこの作品は、演奏者によって楽器・演奏が様々に異なっています。

ここに自由さを感じて、この作品にはまっています。

私自身の初演は2001年に藤原歌劇団の育成部修了公演で演出させていただきました。

その時初めて全曲を聴き、演出したのですが、面白かったのは、言葉の変容。

例えば、1幕、ネローネに対してポッペアが「行かないでくれ」とせがむ場面で、「あなたが行ってしまうと、私は死にます」という、日本語にすれば、歌謡曲みたいな文章も、「死ぬ」という単語を「perir」と「morir」または「spirare」などを使います。

すべて同じ「息絶える」という意味ですが、内容が違う。

「perir」は事故など、故意に死に至ること。

「morire」はお馴染み、一般的な「死」です。

「sospire」は普通、「ため息をつく」などと訳されますが、「苦しむ」という意味もあり、この場合「息絶える」と訳したりします。

ここにポッペアの詩的な要素が感じられ、彼女がちゃんとした教養を持った女性であり、詩を作る要素があるということも、わかります。

皇帝ネロはローマを焼いた暴君として良く知られていますが、元々、歌舞音曲を好み、詩を愛した人物であったといわれています。

母親のアグリッピーナが居なければ、あるいは、王子として生まれていなければ、もしかしたらアポロのように音楽に生きたのかもしれません。

残念ながら、運命はそうはならなかった。

この作品は、ポッペアがネローネの妻となり、皇妃オッターヴィアを島流しにして、その座に着くまでの話ではありますが、同時にネローネの皇帝としての成長の物語でもあります。

史実では、二人が一緒になった後、政治は乱れ、結果的にローマを焼いてしまいますが、それもネローネがことごとく、自分に逆らう人物を排斥した結果でした。

あんなに愛して手にいれた、ポッペアでさえ、自分の子どももろとも、腹をけり、殺してしまいます。

歴史の中のこういった物語に、どれだけの真実が隠されているかは知る由もありませんが、やはり人々はハチャメチャに生きた人物像に興味を引かれ、物語を作ります。

今も昔もそこ変わりはありません。

歴史的背景もそうですが、音楽的にも、モンテヴェルディが人間心理というものをセリアに書き綴ったものであります。

しかし、音楽はバロックの背景をなくしていませんから、ものすごく美しい。

そこに先ほどの言葉の変容がずっと紡がれて、長い長い絵巻物を読み聞かせてもらっているような心地よさがあります。

大きな課題は、演奏する方がそこに入り込んでしまわないこと。

私が今回目指しているのは、「語り聴かせ」です。

舞台はほとんど何もなく、演奏会形式と言われても納得するかなというような景観に、観客が感じるのは歌い手の言葉と音楽から紡がれる物語。

そこを狙っています。

参加してくれた歌い手さんたちは、この時代の音楽に慣れるのにまだ時間をかけています。

でも、それが一番大切です。

その世界に私達が上手くタイムトリップして、まるでその時代の人のように、観てきたことを語る。

吟遊詩人になりたいのです。

まだまだ稽古は未知数。

どうぞ皆様、会場に足をお運びください。

今回は、前回の「オルフェオ」とは違って、むき出しの歌い手たちが、ただ言葉を語っていく趣向です。

本当の言葉を作り上げるのが私の仕事。

詳細はトップの記事で!

さて~、これから稽古の時間まで、まずは製作仕事をやってから、頭を演出家に切り替えて出かけます。

関東も入梅ですね~。

被災地の方々の健康を祈ります。

日本は大丈夫!
今日も一日頑張りましょう!
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by kuniko_maekawa | 2011-05-27 12:53 | MMC | Comments(0)

「ポッペアの戴冠」稽古イン

毎日毎日、本当にバタバタしています。

去年の今頃とは大違い(@@)

今の私の生活は、週3日~5日7時間から9時間のバイトに行って、夜は稽古。残りの時間は運が良ければお休みで、もう少し運が良ければ(?笑)教会の事務のお仕事をしています。

何度も書きましたが、去年の落ち込みを考えれば、どんな仕事でもあるだけ嬉しいし、バイトでも教会でも、オペラでも、初めて出会う人や物事に失敗しながらも世界が広がっています。

さて、記事のトップにおいてある「ポッペアの戴冠」が8日から稽古インしました。

いつものごとく、最初は私のなが~いうんちくを述べさせていただいて、音を作っていく作業をやっていきます。

今回中々話題なのは、ネローネを歌ってくださる今尾滋君。

二期会会員で、これまでも多くの舞台に立ってらっしゃるベテランです。

素晴らしく艶のあるバリトンで、本当に良い声なんですが、今回、なんと!テノールデビューです(@@)

実は二期会で今度公演する「ドン・ジョヴァンニ」でもオッターヴィオでテノールデビューが決まっています。

チラシにもテノールで印刷し、違和感あるな~なんて勝手に思っていざ稽古してみると・・・・

いや~素晴らしい!

艶のある声はそのままで、下から上までしっかりと芯のある声です。

しかも、若々しい!

ご本人には「若いですっ!」と散々突っ込まれながら(^^;)私のイメージである子供のようなネローネから王に変わっていく段階をちゃんと踏んでいく音楽が出来そうです。

お相手のポッペアは宮本彩音さん。

藤原の準団員。

最初にお会いした時は、まだ武蔵の音大の大学院生でしたが、今やすっかりおとなの女性(女声)に変身です。

元々ロッシーニなどを得意とされていましたので、アジリタやコロラトゥーラの部分は期待していましたが、今回歌っていただいてびっくりしたのは中音域の豊かさ。

彼女がいつも歌う楽曲よりは重いかもしれないと思っていましたが、そんな不安は一切必要ありませんでした。

30代というのは、やはり、女声も男声も大きく変わっていく年代だと思いますが、そこの部分が良く変化していく実例のようなお二人です。

これから音を紡いでいく作業を始めていきますが、きっと面白い「ゆがんだ真珠」が出来上がるのではないでしょか。

どうぞ、皆様、会場に足をお運びくださいね。

なんとか時間を見つけて、稽古を報告していこうと思います。

また、読んでくださる方々の中で、演奏会など、チラシを置かせていただけるところがありましたらば、ぜひ、コメント残してくださいませ!

今日は雨ですね(;;)

そろそろ梅雨でしょうか。

後半日、がんばってくださいね~(^0^)
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by kuniko_maekawa | 2011-05-11 12:58 | MMC | Comments(2)

「久しぶり」の感動

本日はバイトはお休み。

と言っても、お仕事のためでした。

来年の1月に千葉の旭市の東総文化会館というところで、ビゼー作曲の「カルメン」のハイライトを上演します。

今日はそのための打ち合わせ。

実は、旭市は先日の大地震の折、津波の被害にあっており、今回の公演も実はちょっと心配しておりました。

TVで流れるニュースや、ちょっと漏れ聞く状況などは、やはり被害のことですし、実際にホールの機構が破損したようで、今は会館の事業も止まっています。

しかし、公演をやるということに対してのスタンスや情熱は変わることは無いし、実際に色々とお話をお聴きしたところ、被害の大きかった地域はやはり海沿いで、街自体は普段の生活をなさっているとの事。

逆にこういう時期で公演を期待している合唱団の方々もいらっしゃるということで、会館では頑張っていこうということでした。

そこで、改めて公演の打ち合わせに指揮者の方と旭市へ。

朝9時47分発、しおさい3号に乗り込みいざ出発。

こうやって実際に電車に乗って始めて、小旅行に出る気分になりました。

そのつもりじゃなかったのと、指揮者が一緒だったのでカメラは持って行きませんでしたが、お天気は良いし、電車はすいてるし、いや~、気持ち良い~(^^)

本当に久しぶりに電車に乗って遠出をしました。

地震が起こってからずっとくすぶっていた恐怖みたいな物が、ちょっと流れた感じ。

これまた久しぶりにお会いする指揮者の方とも、色んなお話をしながらあっという間の1時間半。

旭市について、またまた久しぶりにお会いする会館の方と児童合唱の指導をなさっている先生のお顔を見ました。

本当に安心しました。

実は、この東総文化会館では2006年に「魔笛」を上演しており、その時一緒に舞台を創ってもらった照明家や衣装家、舞台美術家など、今でも語り草にするくらい、良い公演を作った思い出があります。

演出家という仕事がどんな仕事かも、この公演で覚えたことでした。

それから5年後に、また再びこの地を踏むことが出来たなんて、本当にすごい!

心から心から、呼んでいただいた会館の方々に感謝しつつ、美味しいお魚をお昼に御馳走になり、打ち合わせをしてきました。

何度も書いていますが、今年は二つの被災地で仕事をします。

一つはこの旭市。

本番は来年の1月29日ですが、オーディションや稽古は年内に始まります。

もう一つは仙台市の黒川郡というところにある、まほろばホールというところでモーツアルトの「フィガロの結婚」をやります。

どちらも、公演をすることの情熱を持って、今の状況を省みず、先に進んでくださっています。

お話を聞くと、やはり地震の被害にあって潰れたお店や、二次被害的にお客様が減って立ち行かなくなったお店や観光地や、大変なことは沢山あるようですが、それでも街が生きているのを感じました。

こういう場所で、やっと出番となった音楽を引っさげて、参加してくださる方、何より、客席に座ってくださるお客様に絶対に楽しんでいただこうと、改めて心に硬く思いました。

今日は本当に良いお天気に恵まれて、楽しい電車旅行となりました。

今週の日曜日からは「ポッペアの戴冠」の稽古も始まります。

こういうことが出来る能力をいただいたこと、本当に神様に沢山感謝して、明日からもますます頑張ります。

ずっとずっと心を閉じずに豊で居たい。

さてさて、芸術家の皆さん、これからが出番です!

恐怖や悲しみで閉じてしまった沢山の心を、ゆっくり優しく、そして豊かに満たしてあげましょう!

それこそが、私達の使命と心に刻んで。
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by kuniko_maekawa | 2011-05-02 17:28 | 演出家のつぶやき | Comments(0)