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言の葉のいずるよりも前にきみが好きだった

訳詞というもの

「訳詩」という言葉の方が好きかなあ~・・・。

しかし、自分でやる訳に対して「詩」を使うには、あまりにも・・・・。

はい、只今訳詞作業に追われています。

今年残った外部からの依頼仕事は二本。

どちらも有名なオペラを短く構成し、日本語で歌唱します。

もちろん、海外の作品なので、元々の歌詞は外国語であるわけですが、それを日本語に訳して、なおかつ歌いやすいように歌詞をつけるのが「訳詞」。

最近、この作業を良くやります。

理由は単純で、依頼された公演が小学生やオペラを初めて見る人たちを対象にしている公演であること、作品を全幕やるのではなく、短くして構成するために、間にセリフなどを挟み、それが日本語であるために、歌唱も日本語にするということ。

「魔笛」など、最初からセリフが存在しているものは、逆に日本人がドイツ語でセリフをしゃべる不自由さを無くすために、セリフは日本語、歌唱はドイツ語なんてやり方もします。

しかし、今回は構成舞台。

歌う方は原語の方が歌いやすいでしょうが、セリフが日本語である限り、歌唱も日本語の方が絶対世界観を無くさないと思っているので、私としては日本語を推奨したい。

じゃあ誰が訳詞を作るのか。

本来ならば、原語に長けていて、なおかつ詩的要素もお持ちの専門家がやるべきだと思っていますが、今回は構成舞台。

それを作った人のプランが存在するってわけで、必然的に自分の首を締めています(^^;)。

う~ん、詩を創ることは嫌いじゃないですが(むしろ好き)、でも歌いやすい言葉を創るのは大変。

しかも、私は歌い手じゃないので、実際に歌ってもらって変更があることもしばしば。

初めて本格的やったのは、4年くらい前に学校公演で「フィガロの結婚」をやった時でした。

本来ならば4時間かかるところを1時間15分に短縮。

結構面白く出来たと思うのですが、音楽稽古の最初は自分の創った訳詞を歌い手が歌っているのを聴くのが恥ずかしくて、もう~いたたまれなかったです(^^;)

いまでも慣れない(><)。

なんだろう、訳詞って結構内側にはまり込んでしまうんですよね。

自分の好きな言葉って、内面にあるから、創っている間に演出しているのと同じような感覚になって、一舞台創っている感覚になる。

それが「歌いづらいんで」とかって言う理由で、ボツったりすると、それはそれでちょっと傷つく(笑)。

もちろん、歌い手さん重視ですから、なんでも言うこと聞いちゃいますよ~。歌ってもらわないと意味がない。でも、その訳詞が自分なりにはまっていたりすると、案外切ないんですよね(;;)

今度仙台で上演する「フィガロ」はその何年か前に創った構成舞台でやります。

その時、いろいろと出演者と話し合って創った歌詞なので、それはそれで綺麗で面白いです。

でも、今回の上演にあたり、二曲ほど新しい曲を追加。

またも必死に訳詞をして、「ポッペア」の稽古の時にピアニスト君に弾いてもらって言葉を確かめました。

「綺麗な詞ですね」と言われてとりあえず安心。

こればっかりは、自分の内側から出て行ってくれないので、誰かの耳がいるんです。

と、言うわけで今は「カルメン」の訳詞作業。

これは元々二期会で使っている素晴らしい訳詞があり、私の頭の中も、それが100%締めているので、本当に厄介です。(^^;)

日本のオペラは、原語上演の歴史の方が古いですから、いわゆる二期会版というのが定番です。

これが本当によく出来ています。

多くは中山悌一先生の訳詞。

今ほど資料も何もなかった時代に、想像力と語学力と、おそらく歌唱力(声が良いだけでは歌唱力があるとは言わんのだよ。若者たち!)をお持ちであったであろう大先生の訳は、どれだけお客様を沸かせたか。

とにかく、母国語でオペラをやると言うことは、本来の想像力を内面から引き出す効果があり、なお且つ、聴いている方も字幕を介さずに理解できるというメリットが大きくあります。

私は日本語上演って大好き。(^^)

だいたい、日本語で言葉が解釈できなくて、どうして外国語が解釈できるんですかっ!って思っています。

なので、私のトレーナーレッスンも、長期でかかわってくださる方は、芝居のリブレットを一緒に読むことをお勧めしています。

綺麗に日本語を話すためと、想像力を養うためです。

話がそれましたが、とにかく日本語上演には質の良い訳詞が必須。

で・・・・最初に戻る。

やっぱ私の創る歌詞は「訳詩」にはほど遠いよな~(@@)
by kuniko_maekawa | 2011-07-13 16:03 | 演出家のつぶやき | Comments(0)

オペラ・レッスンのこと、演出のこと、舞台や絵画や色んなことを書きまくっています。
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