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言の葉のいずるよりも前にきみが好きだった

「ライムント・ホーゲ レクチャーパフォーマンス」

ここ二日ほどなんだか肌寒いですね~(@@)
梅雨が空けた途端に、尚更梅雨らしい天気。

久しぶりの20度台に、やっぱ身体がおかしくなりそう・・・。

その寒くなる直前の17日に面白いパフォーマンスを観てきました。

最近、自分の名前のアカウントで呟いているツイッターは、芸術情報を主にフォローしています。

最初はオペラも取り合えず、知り合いや有名団体などをフォローしていたのですが、やっぱり知った顔ばかりに呟くのはつまらない。

フォローされないのも悔しいしさ~(笑)。

ってことで、またまたマニアックなツイートが満載になってますが、そこにお知らせで上がって来たのが、先のパフォーマンス。

ライムント・フォーゲさんは、ビナ・ヴァウシュ舞踊団のドラマトゥルグを勤めていた人で(ドラマトゥルグと言うのは、恐らく構成作家みたいなものかと・・・勉強不足すみません^^;)、今は振り付け家として活躍し、自身もダンサーとして参加しています。

そして、開催されたのは早稲田大学小野記念講堂。

うちは弟が早稲田だったので、確か一回くらい大学祭に行った様な覚えが・・・・。

早稲田大学には演劇科があり、この主催も早稲田大学文学学術院演劇映像コースとある。

ビナ・ヴァウシュはすごく好きなダンサーでしたから、そこにも惹かれましたし、何より無料!

こういうものは、面白いかどうかは行って見ないとわからないので、取り合えず予約して行ってきました。

まず、驚いたのは、小野記念講堂と言うホールが、演劇や映像を見るには、すごく良い空間だということ。

ちょっと想像もしませんでした。

映像コースが何をする所なのかはわからないけれど、最初に挨拶に出てらした先生も、ダンサーだといっていたし、どんなクリエイティブなものが生まれているんでしょうね~。
それも面白かった。

さて、その先生のご説明によると、本日は、まずホーゲさんのパフォーマンスと映像を1時間半ほど観たらば、後は質疑応答で2時間の休憩なしのプログラムだそう。

質疑応答は良いかな、と思いつつ、最初のパフォーマンスが始まりました。

四角い舞台の空間に、ラヴェルの「亡き王女のためのパヴァーヌ」が流れ始めると、下手億から黒いシャツとズボンを着た小男が出てきて、四角い舞台をただひたすら同じポーズで歩きます。

こういうパフォーマンスを私は結構好んでいます。

一件無意味な動作だけれど、演じ手には意味があり、それを押し付けるでもなく、説明するでもなく、ただ無になって同じ動作を繰り返す。

「別に興味なかったら出て行って良いよ」とお客をほったらかしにする感はありますが、つっけんどんじゃない。

それに、ビナもそうですが、ホーゲ氏の選択する音楽が非常に美しいクラシックなもので、彼の繊細さや頭の良さ、品などがセンスとして見える。

好き嫌いはあると思いますが、私は好きでした。

そして、やはり驚くべきことは、彼の背中に大きなこぶがあったこと。

つまり「せむし」であったことです。

最初手にしたチラシには、若い白人の男性の写真が載っていましたから、この人がホーゲ氏かと思っていました。

いかにもダンサーと言う感じの美しい顔と肢体。

しかし、下手の隅から出てきたのは、せむしの小男。

大きなこぶのために腰が曲がっており、まっすぐには立てていません。

歩く時も足を引きずる。

喋る時も、息苦しそうに喋る。
恐らく背中のこぶのために、肺が悪いのかもしれません。

その彼が舞台にあわられ、パフォーマンスを始めると、最初はどう対応して良いのかわからない空気が流れました。

実は彼が話している内容も、英語ではありましたが通訳がおらずに、ほとんど何を話しているのかわからなかった。

それで、呆然と彼の動き、話をただ観ているしかないと言うパフォーマンスとなりました。

これはですね、かなり面白かったです。

なんと言うか、私の中に存在している「物見だか」と言う感覚を残したまま、彼のセンスの良い選曲や、最小限に切り取られた動き、か細い息苦しい声を感じると言う、正に感性を摺り寄せるような時間となったからです。

彼の書いた紹介文のようなものがあります。

今回のテーマは「言葉と身体で書くこと」。

この方はドラマツゥルグだったわけですから、最初は文字を使っていたわけです。

けれど、その時はその後ろにある身体が見えてなかった。

なので、今は身体で書いている。

テキストはテキストで、それを動きで表現しても、そこに競合はない。
「見えないものに目を向けよ 聴こえないものに耳を傾けよ」が座右の銘らしい・・・・。

恐らく、言葉の多様性は空間を動かすことによってある・・・みたいな感じかな~(^^;)
良くわらかなかったけど、一つだけ興味深かったのは、彼の使う音楽です。

「私はしばしばテキストが重要だという理由で、ある歌を選びます。そして音楽と一緒になると、テキストは別のレベルに到達します。するとあなたはそれを自分の耳で聞くだけでなく、突然、自分の知らない言葉と言語の意味を理解できるようになるのです」

とは彼の言葉ですが、これは納得しました。

例えば、彼ともう一人のダンサーが先のパフォーマンスと同じように、二人で向き合いながら同じ動きをやるという場面。

流れているのは「ラプソディー・イン・ブルー」。

動きはなんと言うことはありません。

かたっぽがかたっぽの肘をつまむと、手を持ち上げるような形になる。

しかし、そこに「ラプソディー・・」の有名な箇所が流れると、(恐らく聴けば、皆さん知っている音楽です^^;)その手をつまんであげたという行為が、やたら神々しく感じる。

それは、私が感じる感覚なので、違う人にはそこに違う言葉が存在しているでしょうね。

この結果は、動きに添ってくる音楽によります。

そうすると、言葉が見えてくる。

なるほどね!

彼の身体的な特徴が、こういうパフォーマンスに影響を与えないとは言えないと思います。

やはり目を惹く。

しかし、これを「言葉」と感じさせないくらい、感性が秀でている。

彼を見ていると
「せむし」とか「障害」と言う物は、ただの名前になっていきます。

恐らく、チラシに乗っているようなハンサムなヨーロッパ男性であったとしても、同じことを感じたのじゃないかしら。

これを無料で見れたのだから、内容のちんぷんかんぷんは全然問題ない。

この間のWSと言い、行かず嫌いは損ですね~(^^)

さて、二週間の長きにわたったウサギ保育は今日で終了。

夕方飼い主さんの所に返しに行きます。

明日からはまた、なっちゃんとの二人暮らし。

今週末の仙台ゴスペルコンサートのための字幕作業も追い込み~(@@)

実質金になる仕事は何一つないけど、なんだかやたらに忙しかった半月でありました。

急な気温差に体調を崩されませんように!
楽しい日曜日を~(^0^)
by kuniko_maekawa | 2012-07-22 11:56 | 観劇日誌 | Comments(0)

オペラ・レッスンのこと、演出のこと、舞台や絵画や色んなことを書きまくっています。
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