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言の葉のいずるよりも前にきみが好きだった

立ち稽古に入りました

レチターレも本番までひと月をきりました。
今週から徐々に立ち稽古に入っています。と、言っても、一演目3回。通常の稽古にしてみたら、少ないですよね。だからこそ、一回一回価値あるものになります。

さて、この回数+合同稽古、通し稽古で本番に乗せられるものなのか・・・・。乗せられるものなのです。案外。

これを可能にしている理由は、「段取り」に重きを置かないからです。

どういうことかといいますと、通常のオペラのお稽古には「段取り」と言うものが存在します。
これは、もちろん演出家のコンセプトに従って、歩く方向やその時何をするかなどを、約束事を決めていく作業です。「段取りを付ける」と言うのですが、レチターレの立ち稽古では、極力それを無くそうとしています。

かと言って、全く何も無いわけにも行きませんから、簡単なセットを用意して、一応の方向性は決めていきます。しかし、これも、実際に動いてもらいながら、その時現れたものを拾っていこうと思っているので、ほとんど「あって無きがごとし」です。

ではどうやって作っているかと言うと、コンセプトは投げます。これが方向性。この演目に関しては、お客に、こう言うことを提供したいと説明し、あとは出入りくらいは決めて、さて、やってみましょうと言うことになります。

歌い手さんたちは、こちらのコンセプトに出来るだけ添うように動いてくれますが、大雑把な説明だけだと、結局は自分達の感性みたいなものになってきます。そこから生まれたものを、色んな方向からつついていって、一つの形を生み出していきます。

ですから、私は、ああしたい、こうしたい、とイメージを投げているだけ。それを、自分達の持っている引き出しの中から、出来るだけ近いイメージとして、歌い手さんは演じてくれるのです。

一見簡単なようですが、中々どうして・・・・・。
イメージを投げているこちらも、受け取る歌い手さんも感性が違います。そこを、どういう方向に持っていくか。あるいは受け取るか。感性が違えば、思うように出ない絵もあります。

しかし、これをやるメリットは、引き出しを作るのには、楽曲における理由が沢山ないといけないからです。

歌い手さんたちは、段取りをつけると、それを「こなす」ことに一生懸命になります。ですから、歌い手自身が持っている「理由」が殺される時がある。
しかし音楽的にも、演技的にも、本人達の自然な理由がしっかりしてないと、結局は流されてしまいます。音楽が流れている分、オペラはぼけっとしていても、進んでくれますが、確実に舞台の息が止まっています。これを、絶対に避けたいのですね。

こう言う稽古をしていて、一番大切なことは、風通しをよくすること。自分を守らないで、何を言われても、何をやれといわれても、何でもいいからやってみる!と言う、風通しが良くないと、絶対に出来上がっていきません。ですから、とにかく風通しの良い稽古場を作ること。これが、私の仕事といっても過言ではありません。

こう言う稽古場を作るのには、信頼関係が一番必要ではありますが、べたべたした関係ではなく、稽古に入った途端に、一気に集中して作っていく。これも、必要なことですね。

今回は、わりと、皆、扉を開けてくれているみたいで、ほっとしています。
後は、本番まで、私の頭と耳と目が新鮮でいてくれること。絶対に、楽しくなると思っています。すでに、稽古が楽しいですもん。(^^)再三再四でありますが、是非、会場にお越しください!損はさせませんから!(^0^)
by kuniko_maekawa | 2006-11-10 23:51 | レチターレ | Comments(0)

オペラ・レッスンのこと、演出のこと、舞台や絵画や色んなことを書きまくっています。
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