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言の葉のいずるよりも前にきみが好きだった

南條年章門下オペラ研究発表会

本日は(またまた日付が変わっていますが)南條年章門下生によるオペラ研究発表会に行ってきました。南条先生はイタリアで研鑚を積まれており、藤原歌劇団団員で、もちろんオペラ公演にも出演なさっていましたが、現在は教えることに専念されています。私は藤原の研究生のクラスで先生がディクション(イタリア語の発音や歌唱表現などを教えること)の先生でいらした時から、ずっとご一緒させて頂いており、色々と勉強させていただきました。門下生も、二期会や藤原の本公演で歌っている歌い手さんも多く、勉強途中の歌い手さんでも、素晴らしく良く歌います。こう言った発表会とは別に、日本初演の作品や、企画公演なども年に2回くらいのペースで手がけてらっしゃって、それもすべてレベルの高い、素晴らしい公演です。毎回ご招待いただいて、必ず時間があるときには聴きに行かせて頂いています。
南條門下の素晴らしいところは、歌い手さんの声が、みんな違うところにあると思います。これは、耳がなんとか使い物になってきたので、最近きづいたのですが、それぞれの持ち声がどんどん出来上がっていく、ですから、どの歌い手さんも自分の声で、音楽を語っています。息が綺麗で、会場の空間をはるかに越えたところで聴こえてくる。つまり、ちゃんと客席分の距離を声が飛んでくるということですね。これは大切なことです。客席に聴こえてくる声は、大きな声ではなく、歌い手の身体からきちんと放たれた声なんです。そうしないと劇場の空間が死んでしまいます。本当に勉強になります。知識ではなく、耳が肥えると言うか・・・。そして、発表される曲目がまた、全然知らないものばかり、よくぞここまで出てくると言う感じです。それだけ、先生の研究の深さに本当に驚きます。
先生ご自身も、素晴らしく感性の鋭い、審美眼をお持ちの方で、これだけの歌い手達を、それぞれ育てていらっしゃることもそうですが、例えば、演出的なことや音楽的なこと、すべてに鋭い観点をお持ちです。先生のディクションの授業を聞いていると、本当に頷くことばかりでした。
それにしても、人を育てていくと言う事は、並大抵のことではありません。私も先生の足元にも及びませんが、少なからずそういった立場にあるものとして、やはり責任や、自分の感性や知識などに、いつも不安をもちながら、それを解消するために頑張って勉強しているのですが、絶対になくしてはいけないのは自信だと思っています。こうやって、ずっと前を歩いていらっしゃる方の後を追っていくことは、今の私にとっては重要なことです。いつも会場に足を運んで、演奏会を聴いて耳に残ったものを、自分の知識として、変換して行く。これがこう言った秀逸な発表会を聴いた後の、私の仕事です。ああ、もっと耳が良くなりたい!切なる願いです。
by kuniko_maekawa | 2005-09-09 00:31 | 観劇日誌 | Comments(0)

オペラ・レッスンのこと、演出のこと、舞台や絵画や色んなことを書きまくっています。
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