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言の葉のいずるよりも前にきみが好きだった

アンドリュー・ワイエス展「創造への道」

あああ・・・感動・・・・。

まさにこの言葉しかない感じでした。

久しぶりに心から感動した美術展に行ってきました。

アンドリュー・ワイエス展。

渋谷のBunkamuraザ・ミュージアムで12月8日まで開催中。

是非、行ってください!

これは観ないとわからない。

アンドリュー・ワイエスは1917年生まれの画家。

現在も91歳で存命です。

私が最初にこの画家知るきっかけになったのは、ある漫画家がその絵を模倣して作品に使っていたからでした。

寂しげな麦畑みたいなところに、ただ、立っている女性の後姿・・・・みたいな絵だったと思います。

どんな絵か忘れてしまいましたが、その細部にわたる描写や何より人物の透明感みたいなものにすごく惹かれてその画家を探しました。

それがワイエスと言う画家との出会いです。

もう30年も前の話。

けれど、それからずっと実際の絵をみる機会はありませんでした。

折につけ、画集を手にとっては、彼の色彩や透明感に憧れていたのですが・・・・一生本物は観ないで終わるのかな~なんて思っていたら・・・・

いきなりの絵画展!

もう、行くっきゃない!

ものすごく期待に胸を膨らましてBunkamuraへ。

そして・・・そして・・・、期待は感動に変わりました。

う~ん、ものすごく良かった~!

なんてこの人の絵は私の胸を打つんだろう~!

文章で画風を説明するのはものすごく大変なので、敢えて避けますが、何より大好きなのは、彼の作品にある色の世界。

彼はアメリカ人で一生のほとんどをペンシルヴェニア州で過ごし、夏になると別荘のあったメイン州で絵を描いています。

特にメイン州には、彼が親交の深かったオルソン家の農夫の姉弟がおり、その姉弟やオルソン・ハウスと題した彼らの住んでいた家を数多く描いています。

この姉弟の姉の方は手足が不自由で、這って移動するような生活だったようですが、明るく生命力があり、その障害はものともせずに力強く生きていたようです。

これらの絵の中で、ワイエスの使った色は、茶、深緑、青、そして白です。

これだけの色で、全ての世界が描かれている。

これが素晴らしく良い色合いなんです。

絵を見た途端に、「なんて良いんだろう~」と思わずうめくような色彩。

多分、私の好みに会っているだけだと思いますが、それでもこんなに心が動くなんて・・・・。

構図も題材も大げさなものは何もありません。

彼自身が言っているように、一番好きなのは「秋」。

ですから、草むらは枯れており、日差しは緩く、一瞬見た印象は「暗い」と思う人も多いと思います。

でも、私には全然暗く感じない。

何故か・・・・

そこに白という絵の具を使って、「光」が描かれているから。

これが本当に真っ白です。

目を近づけたら痛いくらいに。

例えば、雪が積もっている日影に、ちょっと日が差してきたら、雪が反射して妙に明るくなる時がありますよね。

そんな感じです。

この茶、緑、青、と言う地味な世界に、日差しが当たったところだけがふと見ると明るい白がある。

そのコントラストが本当に自然の力を感じさせます。

どんなに暗い室内でも、どこかに光が当たっていて、だから生きてるんだと感じることが出来る。

そこにあるのは、ただ「静謐」のみ。

それこそが、エネルギー。

そんな風に感じて、絵の世界に入り込んでしまいたかったです。

カタログを買おうと思ったのですが、あまりに本物と違うので、やめました。

記憶に残しておいた方が私の中で彼の絵が生きる感じがする。

12月8日までBunkamuraザ・ミュージアムでやってます。
お勧めです!(^0^)
by kuniko_maekawa | 2008-11-24 15:05 | 観劇日誌 | Comments(0)

オペラ・レッスンのこと、演出のこと、舞台や絵画や色んなことを書きまくっています。
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